2023年11月2日から2023年11月9日に発表されたスタートアップニュース、資金調達情報のうち、JP Startups(ジャパスタ)が注目する案件をピックアップしてお届けいたします。
今週の調達ニュースは3件掲載。支出管理SaaS「バクラク」を提供するLayerXが新たに海外投資家から20億円を調達し、今年の2月から継続してきたシリーズAの資金調達を102億円で完了した。パーソナル美容レッスンのプラットフォームを提供するpalplatは、KUSABIが出資しており、化粧品・美容業界のデジタル変革に期待が寄せられる。そのほか、世界を代表するVRゲーム分野のフロントランナーを目指して2年ぶりの資金調達を行なったMyDearestをピックアップ。
スタートアップニュースでは、今月29日に開催のピッチイベント「LAUNCHPAD SEED 23W」をピックアップ。参加応募の締め切りは今週の金曜日、17日まで。
国内最大級のスタートアップカンファレンスであるIVSが、11月29日(水) に東京ポートシティ竹芝 ポートホールにて開催するシードスタートアップにフォーカスしたピッチイベント「LAUNCHPAD SEED 2023 Winter Powered by 東急不動産株式会社(以下、LAUNCHPAD SEED 23W)」を開催する。今回、新たにVC・エンジェル投資家・アクセラレーターによる追加コンテンツの実施決定を発表した。
LAUNCHPAD SEED 23Wは、シード期のスタートアップに特化したピッチイベントで、その歴史は古く、今年で17年目を迎える。同イベントでは、投資家とシード起業家がしっかりと商談できて、実利を追求できる場を提供するべく、以下の4つの新たなコンテンツが用意される。
イベント概要は下記の通り。元リリースはこちら。
オンライン美容相談プラットフォーム「blush(ブラッシュ)」を運営するpalplat株式会社はシードラウンドにて、KUSABI 1号投資事業有限責任組合、株式会社テックビズ、グローバル・タイガー・ファンド 3号投資事業有限責任組合、個人投資家などの計4者を引受先とした第三者割当増資で、総額1.1億円の資金調達を実施した。
palplatは2021年6月に設立、「1人ひとりの価値を最大化し、誰もが自分らしく、輝ける世界を」というビジョンのもと、化粧品・美容業界をデジタル変革すべく、美容プラットフォーム事業及び人材プラットフォーム事業を主軸にビジネス展開している。同社が運営する「blush」は、メイクアップアーティストやイメージコンサルタントを中心としたプロの美容アドバイザーから、1on1で手軽に美容レッスンを受けることが可能。メイクアップのほかにも、スキンケア、パーソナルカラー診断、骨格診断といったさまざまなジャンルの美容レッスンをオンラインで受けられる。また、働き手と雇い手の課題を解決する美容人材に特化したクラウドサービスをローンチ予定で、高いスキルを持った美容人材のライフスタイルに合わせ、多様な働き方の実現を目指す。
今回調達した資金は、美容プラットフォーム及び人材プラットフォームのさらなる事業拡大に向けて、プロダクトの継続的なUI・UX改善や顧客育成を含めたマーケティングの仕組み化、それを支える社内人材体制の強化に充てるという。元リリースはこちら。
請求書処理や経費精算、法人カードを中心とした支出管理サービス「バクラク」などを提供する株式会社LayerXは、海外機関投資家のKeyrock Capital Managementを引受先とした第三者割当増資により、20億円の資金調達を実施した。Keyrock Capital Managementの日本国内の未上場企業への出資は、LayerXが4社目となる。また、今回の資金調達はシリーズAラウンドのファイナルクローズで、シリーズAラウンドの調達金額は総額約102億円、これまでの資金調達総額は約132.6億円となった。
LayerXは「すべての経済活動を、デジタル化する。」をミッションに掲げ、支出管理サービス「バクラク」シリーズを中心に、デジタルネイティブなアセットマネジメント会社を目指す合弁会社「三井物産デジタル・アセットマネジメント」、大規模言語モデル(LLM)関連技術を活用し企業や行政における業務効率化・データ活用を支援する「AI・LLM事業」などを開発・運営している。
今回調達した資金はバクラク事業の機能追加・開発費のほか、マーケティング費用、人材採用などに充てるという。また、AIやLLMの活用も本格化し、バクラクの各プロダクトへの組み込みや、実験・検証の枠組みを超えた事業化にも挑戦していきたい考え。元リリースはこちら。
オリジナルIPのVRゲームを中心に開発するMyDearest株式会社は、シリーズCラウンドにおいて、SBIインベストメント株式会社をリードインベスターとして、株式会社DG Daiwa Ventures、NetEase Games、株式会社ウイング・キャピタル・パートナーズ、株式会社オー・エル・エム・ベンチャーズ、株式会社サムライインキュベート、株式会社電通グループ、三菱UFJキャピタル株式会社の計8社を引受先とする第三者割当増資により、総額約11.6億円の資金調達を実施した。今回の資金調達により、同社のこれまでの累計調達金額は約25億円となった。
MyDearestは、「人生を変えるような物語体験をつくり、届ける」をミッションとして、オリジナルIPのVRゲームを中心に開発・パブリッシングを行うエンターテインメントスタートアップ。これまでに国内外で数々のゲームアワードを受賞しているほか、今月22日にはNintendo Switch™で『DYSCHRONIA: Chronos Alternate -Definitive Edition』の発売を予定している。
現在もさまざまなVRゲームの企画・開発・プロモーション等を行っており、今回調達した資金で、ゲーム開発メンバーを主とした人材採用に注力するという。元リリースはこちら。